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性病の治療薬コラム|子宮頸癌の治療。五年後の生存率は?

2014.08.09

癌と診断され、手術などの治療が終わったからといって癌が治ったとは限りません。治療後の体の中に癌細胞が残っていると、やがて再発や転移がおこり、そのために命を落とすことになります。

したがって癌の治療後一定の期間、経過をみて、癌が再発や転移をしないことを確認して治ったと判定します。子宮頸癌では治療してから五年後に生存していると治癒している(乳癌ではそれを10年としている)。この生存率をもって治癒率としています。

子宮頸癌の五年生存率は全体としてみればよくなっていますが、それは必ずしも子宮頸癌の治療法が進んだ結果だけではありません。

癌が早期に発見される確率が高くなったことが、全体の生存率を引き上げているのです。子宮頸癌は「治る癌」とよくいわれていますが、進んだ癌では意外によくならないのも事実です。

子宮頸癌にかぎらず、癌の生存率を把握するときには、ステージ(臨床進行期)ごとに比較しなければ意味がありません。たとえば子宮頸癌の場合、0期とⅠ期aであれば、ほぼ完治するので、健診などの普及によって、初期のステージで頸癌が発見される率が上がると、全体の生存率が上がるのは当たり前です。

子宮頸癌の五年生存率を日本産科婦人科学会が全国の133の医療機関の登録症例を集計数字で示すと、登録された患者さんはいずれも1990年に治療を開始した人々です。

子宮頸癌の場合、Ⅰ期aの患者さんが五年後に生存している率はほぼ90%ですが、ステージが進むにつれて徐々に下がっていき、Ⅳ期bになると0%となります。

しかし、Ⅲ期aで癌が発見されても、なおも42%の患者さんが五年後に生存しています。他の癌に比べれば、子宮頸癌は治りやすい癌といえます。

また子宮癌の場合、リンパ節に転移しているかどうかも、治癒できるかどうかの大きなポイントになります。

人間の体にはリンパ管が走っていて、その中をリンパ液が流れています。リンパ管の合流点がリンパ節で、特に首、わきの下、腰のあたりに多い。

子宮頸癌の癌細胞は子宮頸部から流れ出るリンパ管に入り、そのリンパ管が集まるリンパ節に転移しやすい。この部位のリンパ節の数はひとりあたりおおよそ50個です。癌がリンパ節へ転移すると治療が困難で五年生存が得られにくいことは古くから知られていました。

ところで子宮頸癌ではリンパ節転移はどのようになっているのでしょうか?私が、岩手医科大学在職中に行った子宮頸癌の手術で、骨盤内のほぼすべてのリンパ節を摘出し、それらを顕微鏡で調べ、転移の有無を確かめた症例は192例です。

移転の症例は癌の進行ステージが進むにつれて増えていきます。子宮頸癌のⅠ期aでは移転の症例はありませんでした。Ⅰ期bになると24.3%になり、Ⅱ期では30.3%、Ⅲ期になると急増して66.7.%にまで跳ね上がります。

この転移の%の数字は、五年生存できなかった(再発等で死亡した)%の数字に近いことがわかります。
オーストリアのグラーツ大学は、子宮頸癌の病理学的研究で世界的に評価されていますが、ここのリンパ節の手術は血管周囲の脂肪組織とリンパ節を一塊として切除し、摘出物を200ミクロンの連続切片で検査しています。

そこで1986年グラーツ大学で子宮頸癌のリンパ節転移の大きさ、リンパ節転移の数と、手術をうけた子宮頸癌Ⅱ期の患者さんの五年生存との関係を生存死亡の明らかな75症例について標本を観察しました。

その結果転移巣があるリンパ節の数とサイズ、それに五年後の生存率の関係は、グラーツ大学での研究結果ですが、転移陽性リンパ節の数が2つ以下で、しかもサイズが8mm以下の場合は、五年後の生存率がかなり高いですが、転移陽性リンパ節の数が3になると、かなり生存率が悪くなります。

一方、これらの症例はすべて術後放射線治療を受けているので、放射線治療の効果の判定ともいえます。

いずれにしてもリンパ節への転移の状態を見ることで、治療の方針を決めたり、治療成績を予測するひとつの目安になります。最近では、術前や術中にリンパ節転移の診断をする新しい方法の開発が進んでいます。

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