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性病の治療薬コラム|子宮頸癌ができるまで

2014.08.04

子宮頸癌ができるまで

子宮頸部のSCJにHPVが感染しても、ただちに癌が発生するわけではありません。HPVのタイプにより、各種の病変がおこるのですが、大切なのはHPV感染所見と子宮頸部の細胞の異常の程度です。

正常細胞が癌化するときは、正常な形から突然、癌細胞に変わるのではなく、異常の程度の違う病変を段階的に経過して癌に変わります。

癌に変わる前段階の病変を前癌病変とよびます。実用的には、前癌病変を見つけ、その段階で治療をすれば、将来癌になる人はいなくなります。つまり、癌を予防することができるのです。

子宮頸癌の前癌病変の分類とその病態の理解については、産婦人科医、産婦人科病理医により考え方に差があり、国際的、国内的に一致をみていませんが、大きく分けると、その考え方には4通りあります。

日本産科婦人科学会では、子宮頸癌の発生過程を軽度異形成→中等度異形成→高度異形成→上皮内癌→浸潤癌としています。ここで注意を要するのは、軽度異形成のすべてが次の段階に進むのではなく、そのほとんどは自然治癒することです。これは中等度異形成、高度異形成についても同様です。

軽度異形成が癌になる確率は3~5%、中等度異形成では7~10%、高度異形成は15~25%です。つまり多くの異形成は自然に治癒するのです。

一方欧米では、米国NIHが主体で定めたベセスダンシステムを用いているものが多く、それでは軽度扁平皮内病変のうち、より高度な病変へ進むものは9~26%。高度扁平上皮内病変のうち、より高度な病変へ進むものは9~26%、高度扁平上皮内病変のうち癌へ進むものは22~32%となっており、上皮内癌は高度扁平上皮内病変に含まれ、癌とは考えていません。

日本では上皮内癌を0期の癌と考えている医師と癌とはいえないと考えている医師がいます。


子宮頸癌の進行と症状

癌が体内へ広がっていく経路は、発生部位から連続的に広がる場合、リンパの流れにのってリンパ節に広がる場合、血液の中に癌細胞が入り、血液の流れとともに広がる場合があります。子宮頸癌では、前二者が主体です。

子宮頸癌のステージ(臨床進行期)は、癌の浸透度に応じて0期からⅣ期まに分類できます。全体で5段階の区分がありますが、さらに厳密に分ければⅠ期からⅣ期はそれぞれa期とb期に分かれます。

癌の進行がどの段階にあるかによって、治療の方法も異なってくるので、治療前にステージを確定しなければなりません。

各ステージを区分する基本的な考え方は、癌が発生源の周辺にとどまっているのか、傍組織への浸潤があるか、さらに子宮から膀胱・直腸のような周囲の臓器へ及んでいないか、または肺や肝臓というように、まったく別の臓器へ転移していないかが基準になっています。

子宮頸癌の0期は、病巣が粘膜の上皮内にとどまっている状態をいい、これを癌としないとする考えをもつ医師もいます。癌の浸潤がそれよりも進んでいますが、5mm以内にとどまっているものはⅠ期aとして分類されます。

Ⅰ期aのうち浸潤の深さが3mm未満でひろがりが7mm未満のものをa1、浸潤の深さが3~5mmでひろがりが7mm未満をa2と細分類しています。

0期とⅠ期aの段階では、7割から8割の人で全く症状がみられません。また、通常の診察で肉眼的に癌とする所見はみられません。すなわち癌検診などで、細胞を検査して初めて病変があることを確認できるのです。

Ⅰ期bは、浸潤が5mm以下でひろがりが7mm以上であるが子宮頸部だけにとどまっている状態をいいます。この段階にまで進むと、6割から7割の人で、おりものが増えるとか、セックスしたときに出血が見られるなど症状が出てきます。

Ⅰ期bのうち病巣が4cm以内をb1、4cmを超えるものをb2と分けています。
癌の病巣は極めてもろく、ペニスが病巣の部分に触れると、組織が崩れ出血します。出血にいたらなくても、組織が剥離すると分泌物が増加します。

Ⅰ期bになると、通常の診察でたいてい肉眼で癌を確認することができます。

Ⅱ期aは、浸潤が頸部を超えて膣壁に達しているものをいう。ただ、浸潤の範囲は、膣壁の下方3分の1には達していません。このステージでは骨盤壁など子宮の傍組織への浸潤は認められません。

ところがⅡ期bになると、子宮の傍組織への浸潤も認められる、浸潤の程度は骨盤壁に達していないことを基準としています。この段階になると、出血などの症状が顕著になってきます。

Ⅲ期aとは、膣壁の浸潤が膣の下3分の1に達したものをいいます。そしてⅢ期bになると、傍組織の浸潤は骨盤壁にまで癌が及んでいます。また、癌により尿管が圧迫されて水腎症や無機能腎が認められます。

この段階になると、出血だけではなくて、腰や下腹部などの痛みを伴うことが多いです。
Ⅳ期aは、癌が膀胱や直腸へ浸透したものをいいます。Ⅳ期bは、癌が小骨盤腔をこえて、肺などの臓器に転移している状態を意味し、いわゆる末期の癌です。

子宮頸癌の細胞はリンパ管に入り、リンパの流れにそって、リンパ節づたいに転移する傾向があります。

かつては30代半ばから後半にかけての年齢層で、0期からⅠ期aの頸癌が発見されることが多かった。そして30代後半から40代前半にかけての年齢層では、Ⅰ期bの癌が主体となっていました。

ところが最近では、20代に0期からⅠ期aの頸癌が増え、それに伴い各ステージの平均年齢が若くなる傾向がみられます。性行動の低年齢化により、ヒト・パピローマ・ウイルスに感染する年齢も低下し、その結果、こうした変化があらわれたのです。

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