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性病の治療薬コラム|性感染症と子宮頸癌

2014.08.03

癌とはどんな病気なのでしょうか?なぜ、この病は恐れられているのでしょうか?結論からいえば、癌は細胞が無秩序なかたちで増殖する病気です。

しかも、それが癌のはじまった場所の周辺のとどまらず、まわりの組織や臓器に侵入したり、身体のあちこちへ飛び火して、正常にはたらき、生命を保っている臓器を冒し、死にいたらしめます。

人間の身体は約60兆個の細胞からできていますが、これらの細胞の多くは日々入れかわっています。つまり、細胞の増殖と死滅が秩序正しく行なわれています。

これを調節しているのが細胞の中にある遺伝子です。人間の細胞には約8万個の遺伝子がありますが、細胞を増殖させたり、これをおさえたり、細胞の傷をなおしたりする遺伝子は原癌遺伝子、癌抑制遺伝子、核酸修復遺伝子とよばれます。

原癌遺伝子が癌遺伝子に変わったり、これらの遺伝子に傷がつくと細胞が癌化します。しかし、正常の細胞は突然癌細胞に代わるのではなく、何年かかってより異常な、より悪性な細胞に変わって行きます。

そこでは遺伝子の異常が細胞に蓄積され、多段階的に癌に変わるのです。
これらの遺伝子に傷をつけ、異変させる引き金になる要因として、放射線、発癌物質といわれるある種の化学物質、ウイルス感染があります。

発癌性があるウイルスとして、一般的に最もよく知られているのは、C型肝炎のウイルスで、感染すると肝炎、肝硬変、肝臓癌へと進んでいきます。

子宮頸癌の原因がウイルスではないかとの考え方は古くからあり、かつてはヘルペスウイルスが注目され、精力的に研究が進められましたが、最近では、ヒト・パピローマ・ウイルスによる発癌が決定的です。

子宮に発生する癌を子宮癌といいますが、子宮癌は、腫瘍が発生する部位に応じて、大きく二つに分類できます。子宮体部に発生するものが子宮体癌で、子宮頸部にできるものが子宮頸癌です。

さらに細胞の違いを基準に癌を分類すれば、扁平上皮癌と腺癌に分かれます。子宮頸癌の多くは、扁平上皮癌です。一方、子宮体癌体は腺癌です。

子宮癌の約8割は子宮頸癌ですが、最近、子宮体癌の割合が増え、半々となりつつあります。
子宮体癌と子宮頸癌では、発症しやすい年齢層から原因でまったく異なります。これら二つの癌のうち、性行動と関係があるガンは子宮頸癌の方です。

子宮頸癌の主要な原因が明らかになったのは最近のことです。すでに述べたように、性交渉によって感染するヒト・パピローマ・ウイルス(HPV)が子宮頸癌の原因でありますが、かつては原因についての定説はありませんでした。

不潔な性交が原因であるとか、精子のはたらきで癌を発生させるとか、さまざまな仮説がありましたが、今ではヒト・パピローマ・ウイルスが子宮頸癌を発生させるというのが定説となっています。

ヒト・パピローマ・ウイルスとは、文字通りに訳せば、ヒトにイボを発生させるウイルスという意味です。もちろん発癌は、複数の因子が重なって初めておこり得るのだから、ヒト・パピローマ・ウイルスに感染した人全員が必ず子宮頸癌になるわけではありません。

たとえば感染した状態で、ある環境因子にさらされてDNAがダメージを受けるなどの条件が重なった場合、発癌のリスクが高くなるのです。

ヒト・パピローマ・ウイルスはドイツのツアハウゼン博士のグループによって発見されました。全部で80種類ぐらいあって、その中の一六型、一八型、三一型などに発癌性があります。

別の型、たとえば六型などは、すでに述べたように尖圭コンジローマを発生させます。
しかも、厄介なことにウイルスはセックスによって簡単に感染します。セックスのパートナーが複数いる人が増えている現代の状況から察すると、かなり広範囲に感染が広がっているのではないかと推測されますね。

子宮頸癌の発症年齢については、注目すべき現象がみられます。癌が発症する年齢が、年々、若くなっているのです。
かつては20代で子宮頸癌になるヒトはほとんどいませんでした。確率でいえば、せいぜい1.2%から2.5%ぐらいでした。ところが1999年と2000年では、この割合がほぼ8%になっています。

つまり100人の頸癌患者のうち8人は、20代という計算になります。
癌の発症年齢が時代によって変化したのは、不思議な気がするかもしれないですが、これにはそれなりに納得のゆく理由があります。性行動が低年齢化して、10代から性交渉を始める人が増えてきます。

当然、性交渉をもったことのある相手の数も増え、ヒト・パピローマ・ウイルスに感染する確率が高くなります。
たとえば15歳で性交渉をもつようになり、16歳でヒト・パピローマ・ウイルスに感染した場合、20代で子宮頸癌を発症するようなことがおこるとします。そうなると癌の発症年齢が若くなってきます。


子宮頸癌の発生

子宮頸癌が最も発生しやすい位置は、至急頸部のうち、外子宮口の周辺です。膣の細胞は、屋根瓦を何枚も重ねた形をしています。表面ほど平らで大きく、深くなるほど丸くて小さくなります。細胞が重層になっているので、重層扁平上皮細胞とよばれます。

これに対して頸管内は、円形の形をしていて、この細胞は文字通りに円柱上皮細胞とよばれます。
円柱上皮細胞のすぐ下には血管が走っているので、この細胞で形成されている部分表面からみると赤みを帯びてみえ、出血もしやすくなります。

ちなみに直腸も円柱上皮細胞でできているのです。肛門セックスをする同性愛者の間でエイズが広がったゆえんでもあります。

一方、重層扁平上皮細胞でできている部分は、血管が重層している上皮の下を走っているので、表面からは白くみえます。出血もしにくい。

頸管の上位細胞と膣の上皮細胞は子宮膣部で境を接しているので、当然、重層扁平上皮細胞と円柱上皮細胞は隣り合わせになり、接合部を形成しています(扁平円柱接合部SCJという)。

異なった細胞が接合部を形成すること自体は、特別なことではないですが、子宮口周辺ではこれら二つの細胞の接合部が年齢と共に移動しています。その結果、若い人ほど円柱上皮の部分が多く、年をとるいつれて重層扁平上皮細胞の部分が増えてきます。

つまり接合部では移動に伴い、活発に細胞分裂がおきているのですが、こうした状態の細胞にヒト・パピローマ・ウイルスが侵入すると癌になります。

ちなみに細胞分裂は癌を発生させる条件の一つです。癌は新しい細胞の増殖に際して、遺伝子のプログラムをコピーするときのミスなのだから、その前提となる細胞分裂がおきないところでは癌は発生しにくいのです。

心臓など細胞分裂をしない臓器に癌ができないゆえんですね。

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