ペニスに違和感?あそこが臭い・おりものが増えた。そんな方は性病かも?

性病の治療薬コラム「浮遊する性」

2014.07.24

人間以外の動物では、生命と性行動と生殖が密接な関係にあります。真夏を象徴する音とされるセミのなき声、それはセミの雄が雌を誘うしるしです。

交尾した雌は木に卵を産みつけ、一週間ほどの寿命で死ぬ。雄の寿命も同様です。木でかえった幼虫は木を下り、地中にもぐり、7年ほどかかって成長します。そして夏に地上に出て、羽化し、成虫となり、木を飛び交い、交尾して、死ぬ。

盛岡市は北上川の河口より上流200kmのところにあります。この北上川の支流で盛岡市を流れる中津川には、毎年秋、鮭の遡上が見られます。秋に中津川に産卵されふ化した稚魚は、春に川を下り、海に向かう。太平洋で成長したした鮭は、四~五年後に故郷の川に戻り、そこで産卵、射精をして死を迎える。

人間と近縁とされるチンパンジーは、13~15歳で初経を迎え、性成熟に入る。月経周期は37日ですが、チンパンジーの雌は排卵前11日間のみ交尾します。

妊娠中や出産後の排卵休止期(55.5ヶ月)は雄を受け入れない。そして生涯5回出産し、その子育てを終わる頃、約40歳で寿命を迎えます。つまり、性行動は生殖のためにだけなされ、生殖の役割の終わりとともに生命の終わりを迎えるのです。

これに対して人間の性行動は、二次性徴が発現すれば、それからいつでも生涯にわたって行なわれ、他の動物と大きく異なっています。

人間の性行動は本来どのようなものだったのでしょうか?人間に極めて近い類人猿からの推測では、乱交タイプ、ハーレムタイプ、一対一タイプが考えられますが、進化の初期においては2つ、乱交タイプとハーレムタイプではなかったかと想像されます。これらのタイプが、人間の進化、地域、民族、風俗、宗教などの影響を受け、現代のようになったと思われます。

人間の性行動の目的として、古くから生殖のため、快楽のため、連帯のため、経済のための4要素が挙げられてきましたが、NHKが1999年に行なった「日本人の性に対する意識調査」によれば、セックスの意味について、愛情表現、ふれあい、安らぎ、生殖、ストレス解消、義務、征服欲を満たすものなどが挙げられ、様々な目的のために行なわれています。

同じNHKの調査で性的なことへ関心をもっている人の割合は66%ですが、16~19歳では79%、大学生では95%であり、60歳代で52%です。性の規範についての調査で、未婚の男性がセックスをすることをかまわないとする人の割合は、16~19歳の男性で72%、同じく20歳代で84%、女性では16~19歳82%、20歳代では80%です。

セックスについて情報を得ているパーソナルメディア、マスメディアについての調査もあります。パーソナルメディアでは、男性、女性16~19歳、20歳代ともに、友人が第1位でした。

マスメディアでは、男性が16~19歳、20歳代ともにアダルトビデオが第1位で、アダルトグラビア誌、テレビ深夜バラエティ番組が続き、女性16~19歳では、テレビ深夜バラエティ番組、女性誌、女性20歳代では、女性誌、テレビ深夜バラエティ番組の順となりました。

かつてセックスに対する考え方は、地方へ行くほど保守的な傾向がみられましたが、現在ではほとんど違いがないというのが一般的な見方です。

たとえば前述のNHKが1999年に行なった「日本人の性に対する意識調査」では、中高年層では地方の方が都市部に比べて保守的な傾向がみられるが、若年層では地域差が少ないという結果が報告されています。

改めていうまでもなく、性行動の違いを払拭したのは、情報化社会の出現にほかならない。大都会での情報は、地方にもメデイアを通じて着実に伝わる。

こうした状況の中で若年層がモデルとする行動様式も均一化されています。ゲーム感覚のセックスを奨励するような空気が、メディアによってつくられたならば、それがなんらかの形で性行動の傾向に影響を及ぼすと考えなければならないのです。

調査が示すように、性行動を変化させる引き金となっているものは、メディアです。たとえば露骨な性描写などが目白押しのレディースコミックなどを通じて、少女たちは漠然と性の概念を作り上げていきます。

性に関する情報は潜在意識として蓄積されていて、性についての考え方を形成する上で大きな影響を及ぼしていると推測できます。

人間の思考は、外界を通じた学習の反映であるから、多様な性行動が社会の中に当たり前に存在し、しかも本人に判断能力がなければ、その影響を受けてしまいます。

その有力な媒体となっているのが、メディアであることはほぼ疑いの余地がありません。
NHKが実施した「日本人の性行動と性意識」についての調査の報告書も、メディアの影響を次のように指摘しています。

「ふだん、あなたはセックスについての情報を何から得ていますか」という問いについて、新聞・雑誌(マンガ以外)、マンガ、本、テレビ、映画、ビデオ、インターネット、パソコン通信、といった選択肢をあげたところ、若年層では地域差の見られるメディアは一つもなかった。

こうした状況を反映するかのように、「あなたは、アダルトビデオやレディースコミックなどに描かれているセックスを実際に真似してみたことがありますか」という質問に対して、16歳から30代の男子若年層の70%が、「ある」または「したいと思ったが、しなかった」と回答した。女子若年層の場合は、30%でした。

ちなみに日本性教育協会が実施した「青少年の性行動全国調査」で「『愛情がなくてもセックス(性交)をすること』についてどのように思うか」と質問したところ、男子の約40%が「かまわない」と答えています。

性感染症が急増している背景に、性行動の若年化、多様化、性を商品化する風潮があるのは疑いありません。それが将来、5万人を超えるエイズ感染者を生み出すとすれば、手遅れになる前に立ち止まって対策を考えなければならないですね。

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